窓から朝日が差し込み、私の頬を照らす。



小鳥たちの囀り。

時計のチクタクという規則的な音。

そして、貴方の寝息。



これは、いつもと変わらない毎日。

・・・・・・のはずだった。












deep love















あぁ。もう朝なのね。


私は、そっと閉じていた瞼を開いた。

時計を見ると、もう7時。


そろそろ貴方が起きてくる時間ね。






ジリリリリリ。ジリリリリリ。






ほら、目覚まし時計鳴ってる。早く起きなよ。



「ん〜〜〜〜・・・・・。」

やっと起きたわね、この寝ぼすけさんったら。


「7時5分・・・・・か。」


貴方は立ち上がって顔を洗いに行く。

濡れた顔を洗い立てのタオルで拭く。




気持ち良さそうね、とっても。

きちんと、歯磨きもね。




「あー眠い。」

そりゃそうよ。昨日あんなに遅い時間までお酒飲んでたんだもの。











歯磨きをし終わった貴方は、こんがりと焼けたトーストにバターをたっぷり塗りつけて。





がぶり。





あ、口の横にバター付いちゃってる。



「いけね。」

舌で、口の横に付いたバターを舐め取る。

私、貴方のそういう何気ない仕草が好きよ。












あら、今日はスーツじゃないの?

そんなにめかし込んで、何処へ行くつもり?



「よし。それじゃ、行ってきま〜すっと・・・・・。」

そう言って、貴方は出かけて行ってしまった。








どうしたのかしら?

今日は何かの記念日だったっけ??

まぁ、いいか。と少しため息をついて、彼の帰りを待つ。






いつもと変わらない風景。


早く貴方、帰ってこないかしら・・・・・・???


































カチャ。
















あ、帰ってきた。



もう夜の10時よ???

貴方の仕事にしては遅すぎるわ。

一体、何やってたのよ?

私、待ちくたびれちゃったわよ。







・・・・・・誰よ。その女。

貴方の後ろにいる、その女の事よ。




「ここが、俺の部屋。ごめん、散らかってて。」

「ううん。いいの。」






やめて。

そんな知らない女と微笑み合ったりしないで。




ヤメテ。

そんな知らない女とキスなんかしないで。




貴方の愛する人は、この私でしょう???













「ねぇ。本当にこんなことしても大丈夫かなぁ?」

「なんで?もしかして前の恋人の事?いいって。別に愛してなんかいなかったし。」



そう言って、貴方はまたその女にキスをする。









え?

“前の恋人”って何??

“愛していない”って、どういう事??










「俺が愛してるのは、お前だけだよ。」

「ありがと。・・・・でもさぁ、交通事故で死んだばかりじゃない?」














やめて。ヤメテ。やめて。ヤメテ。




それ以上、言わないで。









泣きながら洗面台に逃げ込んだ。

そこで目にしたものは・・・・・・











「貴方の前の恋人って。」








・・・・・鏡に映る、血だらけになった私の姿。






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私の処女作ホラー小説でございます。

ホラーっぽい小説って書いた事無いなぁ・・・・と、思いましてホラー仕立てにしてみたのですが・・・・・。


ストーリーの内容、上手く伝わったでしょうか???(何しろ、ホラー書くの初めてで不安と焦りでいっぱいの管理人です・・・。汗)

主人公の女性は、“相手の男性を愛するあまり、交通事故で死んだ事に気付かなかった”という設定なのですけれど・・・


・・・・よし。これ以上書いても、ただの言い訳になってしまうので、このへんで。